【2月10日 CGTN Japanese】今年の春節(旧正月)は、家族団らんを諦めて今いる場所で年を越した人が少なくありません。帰省はできなくても家族への思いを小包に託して故郷に送る人が多くいます。お正月用品や新年の贈り物のほか、故郷にいる親への代行サービスが、親孝行の気持ちを伝える新しい方式となっています。 

 中国中部、湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)の積玉橋社区(コミュニティー)に住む高さんは春節期間中、娘から特別な新年の贈り物を受け取りました。娘は英国に留学中で、今年の旧正月は帰省できません。普段仕事が忙しく、腰も良くない高さんのために、娘はネットで掃除ロボットを購入。さらに高さんの自宅での組み立てや使い方の説明を代行サービスに依頼しました。 

 ある電子商取引プラットフォームのデータによりますと、春節前後の注文者と商品届け先の住所が異なる注文件数は前年同期の2.3倍となっています。その多くが子から親へのものです。中には生活用品や家電製品だけでなく、春聯(春節時期に家の入り口などに貼る縁起物)の貼り付けやごみ捨て、電子機器の取り付けなどの代行サービスも含まれています。 

 武漢市の代行業者の舒さんによりますと、サービスの内容には買い物や配達、物の受け取りの代行などがあり、サービスの主な対象者は年配者と子どもで、特に年配者が多いとのことです。 

 具体的には「高速鉄道に乗車する高齢者の見送り」や「高齢者と急に連絡が取れなくなったため、代わりに家に行って確認」などさまざまな注文があり、「高齢者は標準語(普通話)が上手ではないので、辛抱強くお願いします」「高齢者のために買った正月用品は重いので、2階まで運んでほしい」など、きめ細かいリクエストにも対応しているということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News