【2月8日 CNS】ジャイアントパンダ「香香(シャンシャン、Xiang Xiang)」の故郷である中国・四川省(Sichuan)でこのほど、新境地を開くパンダ祝賀会が開催された。2021年生まれの赤ちゃんパンダ20頭が中国ジャイアントパンダ保護研究センター臥龍神樹坪基地に登場し、市民に最も萌える新年の祝福を送った。

 赤ちゃんパンダ揃ってのお目見えは中国パンダ保護研究センターの毎年の慣例で、すでに13年間続いている。今年のデビューイベントに冬季五輪の要素が加わった。赤ちゃんパンダは北京冬季オリンピックマスコットの「氷墩墩(Bing Dwen Dwen)」とパラリンピックマスコットの「雪容融(Shuey Rhon Rhon)」の人形と一緒に写真を撮り、間もなく訪れる春節(旧正月、Lunar New Year)と北京冬季オリンピックに祭りの雰囲気を加えた。

 20頭はいずれも2021年に生まれ、生後6か月前後で、活発に動き回る時期だという。飼育員が「秩序維持」をしているにもかかわらず、赤ちゃんパンダは一瞬たりとも止まらずに会場を走り回り、その無邪気な表情に観客は「萌えすぎ」と絶叫した。

 統計によると、2021年に全世界でブリーディングされたジャイアントパンダは18胎27頭の繁殖に成功した。このうち上野動物園(Ueno Zoological Gardens)で先日誕生した双子の赤ちゃんパンダ「暁暁(シャオシャオ、Xiao Xiao)」(オス)と「蕾蕾(レイレイ、Lei Lei)」(メス)、シンガポール動物園(Singapore Zoo)とマレーシア国立動物園(Zoo Negara)で1頭ずつ、残りの23頭は全て中国本土で生まれたという。

 ジャイアントパンダは中国国内だけでなく、世界中の人々に人気のあるブランドイメージの1つとなっている。1月12日から14日まで、東京・上野動物園ではジャイアントパンダ「暁暁」と「蕾蕾」の一般公開日が開催された。入場者は抽選で選ばれたが、データ上では少なくとも37万人が抽選に参加し、当選率はわずか348分の1だった。シンガポール動物園の赤ちゃんパンダが生まれた後、生態園側には3万7000を超える名前の提案が寄せられ、最終的に一般投票で「叻叻(ラーラー、Le Le)」が選ばれた。

 世界最大のジャイアントパンダ科学研究保護機関である中国パンダ保護研究センターは飼育、繁殖、防疫などの分野で専門家チームを立ち上げ、国際的なパンダの繁殖について技術指導を行っている。この2年間コロナ禍の影響を受け、中国パンダ保護研究センターはインターネットを通じて現地スタッフのパンダの助産を支援している。公式には「クラウド繁殖」と呼ばれている。東京・上野動物園の「暁暁」と「蕾蕾」は「クラウド繁殖」のおかげで誕生したジャイアントパンダだ。

 中国ジャイアントパンダ保護研究センター臥龍神樹坪基地の魏栄平(Wei Rongping)主任によると、この2年間で、パンダの人工繁殖数は急速に良質に成長し、2021年10月1日までに、ジャイアントパンダの全世界飼育数は673頭に達し、野生ジャイアントパンダの個体群数は40年間で1114頭から1864頭に増加したという。(c)CNS/JCM/AFPBB News