【2月5日 CNS】北京冬季五輪の3会場の一つ、延慶(Yanqing)会場にある国家スライディングセンターでは、ボブスレー、スケルトン、リュージュの計11種目が行われる。小海陀山の南麓にある曲がりくねったコースは、中国文化のシンボルである竜が尾根に横たわっているように見えることから、「雪遊龍(Xueyoulong)」の愛称で呼ばれている。

「山林を生かしたエコロジー五輪」の理念に基づく延慶会場。北京市主要プロジェクト事務室の趙北亭(Zhao Beiting)副主任は「工事にはクリーンエネルギーを使用した上、水資源のリサイクル、建設残土の収集と再利用、貴重な樹木の保護・移植を徹底した」と胸を張る。

「雪遊龍」の建設工事も生態系の維持と並行して行われた。北京市延慶区の于波(Yu Bo)区長によると、建設期間中は亜高山帯の牧草地や表土、斜面の生態系、植生の保護、修復に努め、本来の自然に近い形で復元を果たした。

「雪遊龍」は北京冬季五輪の中で最も設計や建設の難度が高い競技場の1つでもある。ボブスレー、リュージュ専用コースとしては中国初で、世界では17か所目、アジアでは3か所目となる。コースは長さ1975メートル、垂直落差は121メートル、最大設計速度は時速135キロに達し、さまざまな角度と傾斜を持つ16のカーブで構成されている。

 国家スライディングセンター設計責任者の邱澗氷(Qiu Jianbing)氏は「氷の表面の品質を確保するため、地形や気候、日差しを考慮した保護システムを開発した。気象条件や日光によるコースへの影響を軽減するだけでなく、省エネにも貢献している」と強調している。(c)CNS/JCM/AFPBB News