【2月3日 AFP】米国防総省は2日、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性をめぐる懸念を受け、東欧の北大西洋条約機構(NATO)軍を増強するため、3000人規模の部隊を派遣すると発表した。

 ドイツに駐留する約1000人を東方のルーマニアに移し、さらに米国から2000人をポーランドとドイツに配備する。この2000人は、ノースカロライナ州のフォートブラッグ(Fort Bragg)基地からの派遣と報じられている。

 国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は、「これらの部隊はウクライナで戦闘は行わない」と言明。派遣は恒久的な措置ではなく、「現状に対応するためのものだ」と述べ、ロシアがウクライナ国境に10万人規模の兵力と強力な攻撃兵器を展開している状況を受けた措置であることを示唆した。

 ルーマニアとポーランドはいずれも、ウクライナと国境を接している。旧ソ連構成国のウクライナにロシアが侵攻する可能性をめぐり、米ロ間の緊張の高まりは冷戦(Cold War)以来最悪となっている。(c)AFP