【1月31日 AFP】ウクライナの首都キエフ郊外で、一般市民が雪と木の枝を使ってシェルターをつくっている。サバイバル技術を学ぶ短期講習の一環だ。

 この2日間の講習で、参加者は火をおこしたり、氷点下の寒さに耐えたりする方法を身に付ける。

 またキエフ市内にある工場跡では、市民向けの初歩的な軍事訓練も行われ、約300人が参加した。

 2014年以降、東部でロシアが支援する分離派との内戦が続き、これまでに1万3000人以上が死亡したウクライナは、戦争状態に慣れてしまっている。

 とはいえ、欧米諸国がロシアによる全面的なウクライナ侵攻に対する警戒を強める中、最近はキエフなどの都市部でも、最悪の事態に備えようと行動を起こす市民が増えている。

 一般市民向けのサバイバル講習を開いている講師のセルギー・ウィシュネウスキー(Sergiy Vyshnevsky)さん(40)は志願兵として前線で戦った経験がある。侵攻の可能性がより大きく取り沙汰されるにつれ、講習への関心が高まっているのを実感しているという。

 迷彩服に身を包んだウィシュネウスキーさんは「大都市の住民は、紛争が自分から遠く離れた場所で起きているという状態に慣れていた」ものの、「今では戦争はひとごとではないと認識している」と話した。(c)AFP/Max DELANY and Germain MOYON