■自分たちのコミュニティーを守る

 米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)ブルームバーグ公衆衛生大学院(Bloomberg School of Public Health)の疫学者クリス・ベイラー(Chris Beyrer)氏はAFPに対し、「私たちの地域社会はHIVに関する40年以上の経験から、化学試験や抗ウイルス剤についての理解が進んでいます」と述べた。「私たちは科学を恐れていません」

 LGBTの活動家は新型コロナのパンデミック初期に結集し、HIV陽性者を経済的に支援し、安全な住居を確保する取り組みを行った。さらに、セクシュアルヘルス関連の医療機関や、性的少数者の権利を訴える「プライド(Pride)」パレードなどのイベントでコロナ検査も実施した。

 ワシントンで複数のゲイバーを共同経営しているエド・ベイリー(Ed Bailey)さん(55)は、現在のLGBTQバーはコミュニティーセンターのような役割を果たしていると話す。

「私たちのバーは時に、常連客にとって、ありのままの自分でいられる唯一の場所になります」とベイリーさんは言う。「ですから、(そうした客に対する)責任は生半可なものではありません」

「自分たちのコミュニティーなのですから、大切にしなければ」 (c)AFP/Tori OTTEN