【2月1日 AFP】ミス・ユニバース(Miss Universe)の選考も兼ねた2019年のミス米国(Miss USA)に輝いたチェスリー・クリスト(Cheslie Kryst)さん(30)が、米ニューヨークの高層ビルから転落し死亡した。自殺とみられる。クリストさんは以前から、ストレスとメンタルヘルスについて発信していた。

 ミス米国とミス・ユニバースの主催者は1月31日、クリストさんの死に「ショックを受けた」とのコメントを発表した。

 ニューヨーク警察筋は30日夜、午前7時ごろにマンハッタン(Manhattan)42丁目にある高層ビル前でクリストさんの遺体を発見したと明らかにした。警察はクリストさんが高い所から飛び降り、自殺したとみられるとしている。

 米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)は、クリストさんが、居住する高層ビル「オリオン・コンドミニアム(Orion Condominium)」の29階テラスから飛び降りたと報じている。

 クリストさんは、亡くなる数時間前にインスタグラム(Instagram)に自身の写真を投稿し、「きょうこの日があなたに安息と平和をもたらしますように」とコメントを付けていた。

 クリストさんは有色人種で、1991年ミシガン州生まれ。ノースカロライナ州で育ち、後に法学位を取得した。母親は2002年にミス・ノースカロライナ(Miss North Carolina)を受賞した。クリストさん自身も19年にミス・ノースカロライナとなり、28歳で史上最年長のミス米国に選ばれた。ミス・ユニバースでは10位に入賞した。

 遺書などは残されていなかったが、クリストさんは19年以降、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)で、メンタルヘルスや仕事のストレス、年齢を重ねることへの挑戦などを語っていた。

 21年3月には雑誌「アリュール(Allure)」で、「30歳になるということは、世間の目から見て重要な存在だと思われる時間が終わりつつあるということを思い出させるように感じられ、腹立たしい」と語っていた。(c)AFP