【1月21日 東方新報】「冬季五輪効果」のけん引の下、中国のウインタースポーツ参加者はマイナーからメジャーに変わり、「人気のない資源」が「人気経済」に変身した。データによると、2025年に中国の「ホワイト経済」市場規模は1兆元(約18兆円)を突破する見込みだという。これは外資にとっても、得難いチャンスだ。

 欧米諸国は現代のウインタースポーツの発展をけん引してきた。グラウンドの特殊性とアイテムの高価が制約になり、ウインタースポーツは中国社会では人気がなかった。中国が冬季五輪の開催権を獲得した後、ウインタースポーツは次第に中国で流行してきており、中国では「南へ展開・東へ拡大・西へ進む」の様相を呈している。2014年〜2019年に中国のウインタースポーツ参加者は62%増加し、「3億人をウインタースポーツ参加に導く」目標が徐々に現実となり、「ホワイト経済」は「ハイライトの瞬間」を迎えている。

 ウインタースポーツ産業チェーンは川上・川下に分けられる。川上産業とは、主にパーソナル運動器具やグラウンド設備、スキー場の土地利用計画や建設などの分野を含む。

 フランス、ドイツ、イタリア、スイス、米国などの国のいくつかの都市と日本の北海道は世界の「白金氷雪観光地帯」に位置し、アイテムの研究開発、製造、マーケティングとグラウンドの土地利用計画、建設、運営などの方面で世界の先頭を走り、世界的に有名なウインタースポーツブランドを育成した。北京冬季五輪を機に、これらのブランド企業は中国で活躍する機会を迎えた。

 川下産業とは、主に氷雪観光、トレーニング、文化開発などの分野を指す。現在、北半球の欧米、日韓や南半球のペルー、チリ、ニュージーランドなど、いずれもレジャー、観光、スポーツ、娯楽、休暇を一体化する氷雪観光の開発モデルを確立させた。

 中国のある観光プラットフォームの統計によると、つい最近の新年休暇で、中国の氷雪景勝地の入場券の予約量は前期比220%増、スキー場周辺のホテルの予約量は前期比140%増、スキー場の入場券の予約量は前期比110%増となった。冬季五輪が正式に開催した後、中国の氷雪観光ブームはさらにレベルアップする見通しだ。各国の旅行会社、氷雪リゾートなどの企業が中国でのプロモーションを強化すれば、「アフターコロナ時代」により多くのチャンスをつかむことができる。

「冷たい」雪と氷が「熱い」ファッションに変わった後、中国ではウインタースポーツ学習、トレーニング及び氷雪ゲーム、アニメ、人形などの周辺文化商品とサービスに対する需要も急上昇するだろう。米国などが撮影したアニメーション映画「アナと雪の女王」は、中国で人気を博している。多くの中国の学校や企業が海外で氷雪トレーニングのノウハウや施設運営などの内容を学んでいることは、これらの分野にビジネスチャンスがあることを十分に証明している。ゲーム開発、アニメ制作、文化クリエイティブも、欧米や日本企業の強みだ。

 北京冬季五輪は「より速く、より高く、より強く、より団結する」ストーリーを継続して書くスポーツの祭典であるのみならず、外資企業が中国の発展チャンスを共有するビジネスの祭典でもあり、国内外に期待を持たせている。(c)東方新報/AFPBB News