【1月18日 AFP】スペインの首都マドリードの北西にある村で16日、伝統の祭り「ルミナリアス(Luminarias)」が開催され、恒例の馬のかがり火越えが行われた。

「ルミナリアス」は毎年、動物の守護聖人とされる「聖アントニオ(San Anton Abad)」の日の前日に当たる1月16日に、中部カスティーリャイレオン(Castilla y Leon)州サンバルトロメデピナレス(San Bartolome de Pinares)で行われる。

 祭りの起源は18世紀、馬の疫病が広がった時にさかのぼる。馬に乗ったまま燃え盛るかがり火を跳び越えることによって、馬の無病息災がかなうと信じられている。

 参加者の一人、レティシア・マルティン(Leticia Martin)さん(29)は「昔は感染症で死んだ動物は火葬しないといけなかった」と話し、「それゆえ流行病が終息すると、人々は煙が動物を守ってくれたと信じるようになった」と説明した。

 時期は違うが、過去の疫病やその流行を忘れないよう、かがり火をたく風習のある村はスペインの他の地方にもある。

 新型コロナウイルスの流行で、ルミナリアスの祭りはいくらか新しい様相を呈している。だが地元の人々は、新型コロナとは関係なく、馬をたたえ、「煙による浄化で一年中健康でいられる」ようにするのが目的だと語った。(c)AFP/Marie GIFFARD