【1月13日 AFP】英国で新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)措置が取られていた2020年5月、首相官邸でパーティーが開かれていた問題で、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は12日の下院質疑で、パーティーへの参加を認め、「心から謝罪する」と表明した。野党党首からは「恥知らず」との批判を受けたが、辞任要求に応じるかどうかは明言を避けた。

 政権幹部による一連の不祥事疑惑に追い打ちをかけることとなった今回の問題について、ジョンソン首相は初めて言及。首相官邸の庭で開かれたパーティーではアルコールも振る舞われていたが、首相は官邸職員向けの業務上の行事だと認識していたと釈明した。

 英国ではロックダウン中、親族の死にも立ち会えなかった人もいた。ジョンソン氏は、規則を守った人々の目には自身の行動が適切には映らないことを認めた上で、「そうした人々に対し、また下院に対し、心から謝罪する」と述べた。

 野党・労働党(Labour Party)のキア・スターマー(Keir Starmer)党首は、首相の謝罪を「無価値」だと一蹴し、「何か月にも及ぶ欺瞞(ぎまん)とごまかし」をへてようやく釈明に至ったと批判。「首相は恥知らずだ」と断じ、「首相はけじめをつけて辞任するだろうか」と述べて、初めて首相の辞任を要求した。

 だがジョンソン氏は、自身の指示で行われている内部調査の結果を待つよう訴えた。(c)AFP/Joe JACKSON, Jitendra JOSHI