【1月12日 AFP】英国で新型コロナウイルス対策として社交行事が禁止されていた2020年5月、首相官邸の庭で規制違反のパーティーが開かれたという疑惑が浮上し、このところ相次ぐスキャンダルに見舞われていたボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相がさらなる非難の嵐にさらされている。

 ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)は、このパーティーについて内閣府に確認を取っていると発表。より深刻な犯罪捜査の可能性も出てきた。

 このパーティーにはジョンソン氏と妻のキャリー(Carrie Johnson)さんを含む100人以上が電子メールで招待され、酒を持ち寄るよう勧められたとみられている。当時、英国はロックダウン(都市封鎖)下にあり、政府は一般市民に対し、屋外であっても会合を禁止。葬儀などの行事にも厳しい制限を課していた。違反者は警察から罰金を科され、繰り返しの違反や悪質な事例では起訴につながる可能性もあった。

 英国のメディアやSNSでは、自分は家族や友人がコロナにかかったり亡くなったりしても規則を守っていたという人々の声や、二重基準とみられる政府職員の行動への怒りがあふれた。

 ジョンソン氏は、2020年のクリスマス前などにも首相官邸でコロナ規則違反のパーティーが開かれていたとの疑惑を受け、内部調査を指示していた。調査対象は今回の新たな疑惑にも拡大することになる。(c)AFP/Joe JACKSON