【1月10日 AFP】中央アジア・カザフスタン政府は9日、燃料価格高騰に抗議する一連のデモに関連した死者が164人に上ったと明らかにした。そのほか外国人を含む5800人が拘束されている。

 政府のポータルサイトによると、死者164人のうち103人が、デモ隊と治安部隊が激しく衝突した最大都市アルマトイ(Almaty)で報告された。

 死者数について第三者による確認は取れていない。政府はこれまで、死者は「武装した犯罪者」26人と治安部隊員16人だとしていた。

 大統領府は9日の声明で「状況は全国で安定した」とする一方、「相当数の外国人」を含む5800人が取り調べのため拘束されていることを明らかにした。

 地元メディアが内務省の話として同日報じたところによると、デモ関連による物的損害額は約1億7500万ユーロ(約230億円)に上る。100以上の企業や銀行が襲撃や略奪の被害を受け、400台以上の車両が破壊された。

 AFP特派員によると、アルマトイには比較的落ち着きが戻っているが、警官が威嚇射撃をしたり、市中心部の広場に集まる人を阻止したりする光景も見られた。

 地元メディアによると、スーパーマーケットも営業を再開したが、食料不足が懸念されている。(c)AFP/Christopher RICKLETON