【1月7日 AFP】欧州南天天文台(ESO)は4日、電波で捉えた「炎星雲(Flame NebulaNGC 2024)」と周辺領域の画像を公開した。

【写真特集】星・ガス・塵などからなる銀河のさまざまな姿

 炎星雲は、画像中央にある黄色の長方形枠の左半分に大きく写っている。枠内の右側に、それより小さく写っているのが、反射星雲「NGC 2023」だ。NGC 2023の右上には、象徴的な「馬頭星雲(Horsehead Nebula)」が「炎」の中から力強く姿を現しているように見える。

 三つの天体「炎星雲」「NGC 2023」「馬頭星雲」は、1300~1600光年の距離にある巨大なガス構造「オリオン座分子雲」の一部だ。

 ガスの色の違いは、速度の違いを表している。炎星雲とその周辺領域は地球から遠ざかっており、背面の赤色の雲は、前面にある黄色の雲より速く後退している。

 長方形枠内の画像は、南米チリのチャナントール高原(Chajnantor Plateau)でESOが運用する電波望遠鏡「APEX」に搭載された受信機SuperCamを用いて実施された観測に基づくもの。背景の画像はチリのパラナル観測所(Paranal Observatory)にあるESOの可視光・赤外線望遠鏡「VISTA」を用いて赤外線で撮影された。(c)AFP