【1月1日 AFP】英イングランドで新型コロナウイルス感染者が急増し、病床が逼迫(ひっぱく)する中、同ウイルスが原因で欠勤する医療従事者が1か月で倍増したことが、昨年12月31日に公表されたデータで明らかになった。

 NHSイングランド(NHS England)によると、新型ウイルスに感染するか自主隔離で欠勤する医療関係者は昨年11月29日には1万1375人だったが、12月26日には2万4362人に増加した。

 NHSイングランドのスティーブン・ポーイス(Stephen Powis)氏は「欠勤する医療従事者の急増」と「入院患者数が10か月ぶりの高水準となる」タイミングが重なっていると警告した。

 英国では昨年12月29日、新型ウイルスに感染して入院中の患者が前週比40%増の1万1898人に上り、昨年3月初旬以来、過去最多となった。

 ポーイス氏は、新型ウイルス変異株「オミクロン株」の感染者が急増しているが全容は把握できていないと認め、「(NHSは)臨戦態勢に入っており、職員は引き続き最悪の事態に備えている」と述べた。

 英国は新型ウイルスの被害が欧州でも特に深刻で、これまでに14万8421人が死亡した。昨年12月31日には新規感染者が18万9846人確認され、前日から微増し過去最多を更新した。(c)AFP