【12月30日 AFP】中国の国家体育総局(General Administration of Sport of China)は28日、サッカー代表選手に対し、タトゥーの除去を勧告する通達を出した。新たにタトゥーを入れることは「固く禁じる」としている。

 通達ではさらに「特殊な状況では、チームメートの了解を得た上で、練習や試合中はタトゥーを隠さなければならない」としている。

 中国の代表選手は、タトゥーを隠すために長袖を着用したり、包帯を巻いたりすることも多い。

 U-20代表チームについては、タトゥーがある選手を選ぶことを「固く禁ずる」としている。

 これに対し、ファンからは不満の声が上がっている。

 中国版ツイッター(Twitter)の微博(ウェイボー、Weibo)ユーザーは「良いサッカー選手を選んでいるのか、それとも聖人を選んでいるのか」と投稿した。「完璧な共産党員しかサッカーをすることはできないとはっきり言ったら?」との書き込みもあった。

 中国ではタトゥーに対して良いイメージはなく、当局も軽蔑する態度を明らかにしている。しかし、若者の間ではタトゥー人気が高まっている。

 中国サッカー協会(CFA)も代表選手にタトゥーを隠すよう指示している他、若手選手を軍事訓練に参加させたり、マルクス主義的な「思想教育」を受けさせたりしている。

 大学女子サッカーの試合で昨年、髪を染めた選手の出場が認められず、試合が中止される出来事があった。(c)AFP