【12月23日 AFP】ナイジェリア政府は22日、先進国から寄贈された新型コロナウイルスワクチン100万回分以上を有効期限切れで廃棄したと発表した。

 アフリカ最大の人口を擁するナイジェリアでは400万人が接種を完了したが、これは成人人口の3%未満にすぎない。来年末までに1億1200万人の接種完了を目指す政府目標の達成には、大きな遅れが生じている。

 国家プライマリーヘルスケア開発庁(NPHCDA)のファイサル・シュアイブ(Faisal Shuaib)氏は、「アストラゼネカ(AstraZeneca)製の有効期限切れワクチン106万6214回分を廃棄した」と発表。

「ワクチンの有効期限が短いことは提供された時点で分かっていたが、当時わが国は著しいワクチン不足の状況にあった。ワクチン・ナショナリズムのため、ワクチンを入手できなかったからだ」と同氏は述べ、富裕国がワクチンを買いだめし、「有効期限が迫った段階で」寄贈したと続けた。

 ナイジェリア疾病予防センター(NCDC)によると、同国では新型コロナの変異株「デルタ株」と「オミクロン株」の影響で、新規感染者数がこの2週間で500%増となっている。(c)AFP