【12月22日 AFP】米国は21日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者急増を受け、5億回分の検査キットを国内に無料配布すると発表した。各国政府はオミクロン株対策として、年末年始の休暇シーズンを前に規制の再導入を強いられている。

 米政府高官は、検査キットの無料配布に加え、必要に応じて軍の医療従事者も動員すると説明。「われわれには、この波を乗り越えるための手段がある」とし、新たな規制を設ける予定はないと述べた。

 アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官によると、米国はさらにコロナ対策として国際機関に5億8000万ドル(約660億円)の追加支援を行う。ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は21日、コロナ対策について国民に向け演説する予定。

 前日には米疾病対策センター(CDC)の発表で、18日までの1週間の国内新規感染者の73.2%をオミクロン株が占めたことが明らかにされていた。デンマークも21日、オミクロン株が国内で主流となったと発表。イスラエルは、米国への厳格な渡航制限を発表した。

 仏パリではすでに新年の祝賀行事が中止されており、ドイツでは私的なパーティーへの規制が強化され、ナイトクラブも閉鎖される見通し。スペインのカタルーニャ(Catalonia)自治州も規制強化を検討。モロッコは大みそかの祝賀行事を全面的に禁止した。(c)AFP/Becca MILFELD with AFP bureaus