【12月21日 AFP】大規模な洪水に見舞われているマレーシアでは21日までに、14人が死亡、7万人以上が避難した。同日には軍が船を出して、自宅に閉じ込められた人々に食料を配給した。

 17日から数日間続いた豪雨は、10万人以上が避難した2014年以来最悪の洪水をもたらした。都市や村が浸水し、幹線道路が寸断された。

 首都クアラルンプールを囲むように位置する、国内で最も経済的に豊かで人口密度の高いスランゴール(Selangor)州は、特に深刻な被害を受けた。

 国営ベルナマ(Bernama)通信によると、21日までにスランゴール州で8人、隣接するパハン(Pahang)州で6人の計14人が死亡。依然行方不明者の報告もあることから、死者は今後も増える可能性がある。

 公式データによると、パハン州で4万1000人、スランゴール州で2万7000人、全国で計7万1000人以上が自宅からの避難を余儀なくされている。

 避難者は政府の救援施設に収容されている。当局は、施設が混雑しているため、新型コロナウイルスの感染者が増える恐れもあると警告している。(c)AFP/Danny Lau