【12月19日 AFP】イングランド・プレミアリーグは18日、第18節の1試合が行われ、アーセナル(Arsenal)が4-1でリーズ・ユナイテッド(Leeds United)に勝利した。しかし開催されたのはこの1試合だけで、リーグは新型コロナウイルスの感染拡大による延期が相次いでいる。

 今節のリーグ戦はすでに5試合の延期が決まっていたが、国内で新型コロナの変異株「オミクロン株」の感染が急増する中、この日に予定されていたアストン・ビラ(Aston Villa)対バーンリーFC(Burnley FC)戦もビラのチーム内で感染状況が悪化していることを理由に、延期が決まった。

 この結果、もともとの10試合のうち、今節行われるのは19日のニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)対マンチェスター・シティ(Manchester City)戦、ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)対チェルシー(Chelsea)戦、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)対リバプール(Liverpool FC)戦を加えた4試合だけとなり、日程が最も過密になるこの時期に、スケジュール上で大きな混乱が広がっている。

 トッテナムは選手とスタッフを合わせて13人の陽性が確認され、3試合が延期になっていたが、リバプール戦を欠場するのは2人だけだと明かしている。

 しかし、試合を6万2000人の観客の前で実施するべきかは疑問視されている。トッテナムが本拠地を置くロンドンは、感染者の急増を受けてサディク・カーン(Sadiq Khan)市長が「重大事態」を宣言。17日の国内全体の感染者数も9万3045人と、3日連続で過去最多を更新した。

 プレミア各クラブは20日に会合を持ち、安全に配慮しながらリーグを続行すべきか、それとも一時中断して感染増に歯止めをかけるべきなのかを話し合う。

 2部から4部にあたるイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)では、今週末の36試合中19試合が延期になっているが、EFLのリック・パリー(Rick Parry)チェアマンは英BBCに対して、中断が感染拡大の抑制につながる科学的根拠はないと話している。

「リーグ中断が助けになるのならそうするが、現時点で助けになることを示唆する科学的根拠はない」

「われわれは協力し合い、冷静さを保ちながら、最新の情報に基づいてバランスの取れた判断を続けなければならない」 (c)AFP/John WEAVER