【12月16日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は15日、竜巻で甚大な被害を受けた南部ケンタッキー州の被災地を視察した。

 バイデン氏は濃紺のスーツにノーネクタイ、野球帽という服装で、人口約2500人のドーソンスプリングス(Dawson Springs)と人口約1万人のメイフィールド(Mayfield)を訪問。「被害の範囲と規模は想像を絶する」と述べた。

 ドーソンスプリングスでは、「住居や職場、祈りの場、夢、命」といった「進路上にあるほぼすべてのものが竜巻で失われた」と語った。

 その上で「必要なことは何でもする」として、今後30日間の緊急支援の費用について、連邦政府が全額負担すると明らかにした。

 次にメイフィールドを訪問し、被害の跡が残る通りを歩いた。倒壊した建物のがれきに座っていた女性に語り掛けて握手をしたり、町長らと一緒に頭を下げて祈りをささげたりする場面もあった。

 先週相次いで発生した竜巻では、これまでにケンタッキー州で74人、周辺の州で14人の死亡が確認された。

 バイデン氏は二大政党のイメージカラーを引き合いに出し「竜巻に赤(共和党)も青(民主党)もない」と述べた。

 ケンタッキー州では、民主党のアンディ・ビシア(Andy Beshear)氏が知事を務めているが、2020年の大統領選では共和党のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が圧勝した。(c)AFP/Brendan SMIALOWSKI