【12月15日 AFP】米国のアイスホッケー五輪代表関係者が、北米アイスホッケーリーグ(NHL)選手の2022年北京冬季五輪参加に期待感を示した。一方で北京五輪をめぐっては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策に関する懸念が高まっている。

 関係者は14日の会見で、フルメンバーの五輪派遣に「全力を注いでいる」とコメント。NHL選手は2018年の平昌冬季五輪には出場できなかったが、2020年に締結された新たな労使協定で、2022年、2026年大会に出場する権利を勝ち取った。

 しかしながら、新型コロナの問題がNHL選手の北京五輪参加に暗い影を落としている。NHL選手会(NHLPA)の執行役員を務めるドン・フェール(Don Fehr)氏は、隔離のルールを含めたコロナ対策について、北京五輪関係者から「具体的な回答」を得られていないと話しており、選手の間に不安が広がっている。

 カナダ紙トロント・スター(Toronto Star)の報道によれば、中国で陽性が確認された選手は24時間以上間隔を空けて検査で2度陰性になる必要があり、場合によっては3〜5週間の隔離を求められる可能性もあるという。

 米国アイスホッケー協会(USA Hockey)のパット・ケレハー(Pat Kelleher)氏も14日のオンライン会見で、13日に新たなガイドラインを受け取ったが、中国での検査で陽性となった選手の隔離のルールについては、まだはっきりしたことが分かっていないと話している。

「NHLや選手会と連携している。北京へ出発する準備ができるまでには、あらゆるシステムが整っているはずだともちろん期待している」

「しかし課題は間違いなくある。流動的な部分や検討中の事柄、回答が必要な問題は多くあるから、誰もが気持ちよく、NHL最高の選手を送り出せるようになってほしい」 (c)AFP