【12月15日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF世界バンタム級タイトルマッチが14日、両国国技館(Ryogoku Kokugikan Stadium)で行われ、「怪物」井上尚弥(Naoya Inoue)が8回TKOでタイのアラン・ディパエン(Aran Dipaen)を下し、王座を防衛した。

 井上は8回に連打からの強烈な左でダウンを奪い、そのままTKO勝ちを収めた。無敗を維持した井上はこれで戦績を22勝0敗(19KO)とした。

 井上にとっておよそ2年ぶりの国内戦となる今回のファイトは、2022年の4団体統一に向けた試金石とみられていた。しかし、重いボディーブローを浴びてもほとんどダメージがないかのように見える無名の挑戦者にてこずった。

 ディパエンについて井上は、「本当に(自分のパンチが)効いているのか」と思うくらいのタフさだったとコメント。「期待を下回る試合」をしてしまったとわびたが、「日本のリングで楽しく戦えたのでよかった」と喜んだ。

 井上は以前から来年中のバンダム級4団体統一を視野に入れているが、WBC王者のノニト・ドネア(Nonito Donaire、フィリピン)、WBO王者のジョンリール・カシメロ(John Riel Casimero、フィリピン)との交渉が難航した場合は、目標を切り替える可能性も示唆している。

「4団体統一をすごく重視してやってきたが、スムーズにいかなければスーパーバンタム級も考える」 (c)AFP