【12月15日 AFP】米首都ワシントン当局は14日、今年1月6日に起きたドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領支持者による連邦議会襲撃事件に関与したとして、2極右団体を提訴した。

 同市のカール・ラシーン(Karl Racine)司法長官は、首都を「恐怖に陥れることを共謀した」として、プラウド・ボーイズ(Proud Boys)とオウス・キーパーズ(Oath Keepers)の2団体とその関係者30人以上を訴えたと説明した。

 この訴訟は、他人の憲法上の権利を奪う共謀行為を取り締まるため19世紀に制定された法律に基づき行われた。同法は制定当初、白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」に対して使われていた。

 ワシントン市は訴状で、プラウド・ボーイズとオウス・キーパーズが、合法的な選挙結果を覆しトランプ氏の2期目続投を実現するために襲撃を計画し、資金を調達したと主張。この結果起きた襲撃事件は、「抗議行動や集会ではなく、組織的な国内テロ行為だった」としている。

 襲撃事件では、大勢のトランプ支持者が議会に乱入。警察官に暴行を加え、民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)氏の大統領当選を正式に認定する手続きが行われていた上下両院合同会議を中断させた。議会は現在、トランプ氏と当時の政権幹部が襲撃を扇動したかどうか調査を進めている。(c)AFP