【12月3日 AFP】オーストリアのアレクサンダー・シャレンベルク(Alexander Schallenberg)首相は2日、辞意を表明した。数時間前にはセバスティアン・クルツ(Sebastian Kurz)前首相が中道右派与党・国民党の党首を辞任し、政界を引退すると表明しており、党内に動揺が広がっている。

 クルツ氏は2017年、31歳の若さで首相に就任、民主的に選出された世界最年少の国家指導者となった。しかし今年10月、汚職疑惑を受けて辞任に追い込まれた。

 シャレンベルク氏は声明で「首相と与党党首は同じ人物が担うべきだ」として、次期党首が決まり次第、首相を辞任する意向を示した。

 国民党指導部は3日、会合を開いて新党首を選出する。カール・ネハンマー(Karl Nehammer)内相が有力候補と見られている。

 クルツ氏の政界引退表明を受けて、ゲルノート・ブリューメル(Gernot Bluemel)財務相も辞任を表明した。シャレンベルク、ブリューメル両氏ともにクルツ氏の盟友だった。(c)AFP/Julia ZAPPEI