【10月12日 AFP】オーストリアのアレクサンダー・シャレンベルク(Alexander Schallenberg)外相(52)が11日、新首相に就任した。汚職疑惑で辞任したセバスティアン・クルツ(Sebastian Kurz)前首相(35)の後任となる。

 かつて「風雲児」とも呼ばれたクルツ氏は、2016~18年に公金を使用し世論調査を不正操作した疑惑が浮上したことを受け、9日夜に辞意を表明していた。シャレンベルク新首相を正式に任命したアレクサンダー・ファンデアベレン(Alexander Van der Bellen)大統領は、政府には「信頼を取り戻す重大な責任」があると語った。

 シャレンベルク氏は声明で、首相としてもクルツ氏と「無論、密接に協力していく」と表明。クルツ氏が2度選挙で勝利し、与党・国民党(OeVP)の党首に留任することを指摘した。

 これを受け、クルツ氏が裏で政権を牛耳る「影の首相」になるのではないかという野党の懸念に拍車がかかることは必至だ。(c)AFP/Jastinder KHERA