【SDGsニュースを振り返る】11月25日〜12月1日
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【12月4日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。
「絶滅への反逆」、英国のアマゾン配送センター封鎖 ブラックフライデーに抗議
気候変動の危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion、XR)」は先月26日、英国内にある米小売り・IT大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の配送センター十数か所を封鎖した。ブラックフライデーのセールへの世界同時抗議行動の一環だと主張している。
XRが封鎖したのは、英スコットランドのダンファームリン(Dunfermline)にある国内最大のアマゾン倉庫やイングランド各地の施設。
XRの広報は今回の抗議行動の目的について「アマゾンの搾取的で環境を破壊するビジネス手法、企業の利益という名の下に無視される労働者の権利、ブラックフライデーがいかに無駄であるか」に注目を集めることだったと説明した。
温室効果ガスの排出量ゼロ、近いうちに乗員もゼロへ──。自律航行する世界初の電動無人貨物船がノルウェーで披露された。温室効果ガス排出量の削減に取り組む海運業界において、小さいが有望な一歩だ。
首都オスロのドックで先月19日、電気自動貨物船「ヤラ・ビルケラン(Yara Birkeland)」が報道陣に公開された。全長80メートル、載貨重量3200トンの同船は間もなく2年間の試験運航を開始する。自律航行ができるようになるまでは微調整が続けられる。
船は最大120個の肥料コンテナを積んで、ノルウェー南東の町ポルスグルン(Porsgrunn)にある工場から、十数キロ離れたブレビック(Brevik)港まで航行する予定で、大気汚染源のディーゼルを燃料とするトラックによる輸送が年4万回分、削減される。
船内には、従来の機関室に代わり8個の蓄電池コンパートメントが設置されており、6.8メガワット時の電力を貯蔵できる。再生可能エネルギーである水力を使って発電する。
砂漠を汚染する「ファストファッション」 廃棄した古着から有害物質 チリ
クリスマスをモチーフにしたセーターやスキー靴──。南米チリにあるアタカマ砂漠(Atacama Desert)には、こうした衣類が山のように捨てられ、非現実的な光景が広がっている。世界で最も乾燥しているといわれるこの砂漠を汚染しているのは、流行の服を大量生産して短いサイクルで販売する「ファストファッション」だ。
中国やバングラデシュで作られ、欧州、アジア、米国で売れ残った衣料品や古着は長年、中南米諸国に再販売される際にいったん、チリに集められてきた。
一部は衣料品業者に買い取られ、残る多くは他の中南米諸国に密輸出される。それでも売れ残り、アタカマ砂漠に廃棄された衣類は少なくとも3万9000トンに上っている。
屋外に廃棄されるか地中に埋められた衣料品からは有害物質が発生し、大気や地下水が汚染される。
合成繊維や化学処理された衣類は、場合によっては生分解に約200年かかり、廃棄されたタイヤやプラスチックと同じくらい有害だ。
「世界エイズデー(World AIDS Day)」の1日、エイズウイルス(HIV)への感染防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的とした啓発イベントが各地で開催された。今年は、エイズの症例が初めて報告されてからちょうど40年となる。
(c)AFPBB News