【12月5日 CGTN Japanese】スマートフォンを取り出し、フードデリバリーのアプリを開いて注文すれば、ドローンによる配達サービスが受けられます。この目新しいサービスがまもなく上海に登場します。中国初の常態化したドローン配達航路が来年の上半期に上海で開通される予定で、現在テストが行われているということです。

 第3回華東ドローン基地局革新発展フォーラムが26日に上海で開催されました。席上、中国の食品デリバリー大手「美団」と上海市金山区政府が合同で、中国初の都市部の低空物流運営モデルセンターを上海に開設することを発表しました。来年の上半期には、上海市民がドローンによるデリバリーサービスを利用できることになります。

 ドローンによるデリバリーサービスは半径2キロの範囲内で、顧客の注文から受け取りまでの所用時間は約17分です。時間的な要求の厳しいコーヒー、ケーキ、アイスクリームなどや薬の夜間配達などが配達の対象となるのは今後の展開となります。

 デリバリー商品はどのようにドローンに託されるのでしょうか。消費者の注文があると、美団から配達員に店で品物を受け取るよう通知が発せられます。配達員は商品を受け取った後、届ける必要はなく、付近のドローン基地局へ届けるだけで済みます。商品の箱詰めが終わるとドローンが計画された航路でコミュニティーのデリバリーステーションまで配送します。消費者は、デリバリーステーションの窓口でスマートフォンでQRコードをスキャンすれば商品を受け取ることができます。

 上海では、来年、3~5カ所の商圏をカバーする3~5本の航路が開通する予定です。消費者はより効率の高いデリバリーサービスを利用できることになります。
なお、中国南部広東省の深セン市では現在4カ所の商圏をカバーする8本のドローンによるデリバリー航路がすでに開通しており、これまでの配達件数は1万5000件を超えているとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News