【11月26日 AFP】ラグビー南アフリカ代表の前ヘッドコーチ(HC)、ラシー・エラスムス(Rassie Erasmus)氏は25日、審判の判定を批判した動画を公開してワールドラグビー(World Rugby)から科された活動禁止処分への異議申し立てを取り下げた。

 49歳のエラスムス氏は、7月に行われたブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(British and Irish Lions、英国とアイルランドの選抜チーム)との3連戦初戦で審判を務めたニック・ベリー(Nic Berry)氏をはじめとする審判団に対し、南アフリカラグビー協会(SARU)とともに謝罪文も出した。

 現在スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)のディレクター・オブ・ラグビーを務めているエラスムス氏は、問題の動画で2か月間の活動停止処分を科されたほか、6件の不適切行為が認定され、2022年9月30日まで「試合日における全ての活動」の禁止も言い渡された。

 SARUもこの件で2万ポンド(約310万円)の罰金が科され、2件の不適切行為が認定されたことにより、今後の行動に関しても警告を受けた。また、2019年のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)で南アフリカを優勝に導く立役者となったエラスムス氏とともに、審判団への謝罪も命じられた。

 エラスムス氏は前週、自身をカムフラージュした写真をソーシャルメディアに投稿し、英ロンドンのトゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)で行われたイングランド戦への出入りを目指す意向を示すなど、処分に対抗する様子を見せていた。試合は26-27で南アフリカが敗れた。(c)AFP