【11月17日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は16日、「体の性のさまざまな発達状態(性分化疾患、DSD)」やトランスジェンダーの選手に関する枠組みを発表し、IOCとして大会出場の基準は設けず、判断は各競技の統括団体に委ねるとした。

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 この件に関して、一貫した立ち位置を確立できずにいるIOCは、2年間かけて選手や利害関係者ら250人以上と広範に協議し、今回の枠組みを公開するに至った。

 その中でIOCは、「エリートレベルの大会に関わるすべての人にとって、安全で寛容な環境を推進することを目指している」と述べた上で、「ある選手が他選手と比べて不当なアドバンテージを得る形に、どのようなものがあり得るのかは、各競技と統括団体の権限で判断しなければならない」とした。

 また、レベルの高い大会は基本的に男子と女子に分けて開催されるとの認識を示した上で、この二つのカテゴリーを公正かつ安全なものにし、またトランスジェンダーや性的マイノリティーであることだけを理由に、特定の選手を排除しないよう求めると付け加えた。(c)AFP