【11月17日 AFP】東京五輪の陸上女子5000メートルで4位入賞を果たしたアグネス・ティロップ(Agnes Tirop)選手(25)が自宅で刺殺体で発見された事件で、ケニア警察は16日、夫のエマニュエル・ロティッチ(Emmanuel Rotich)容疑者を殺人罪で訴追した。本人は罪を否認している。

 この事件では10月13日、ティロップ選手の遺体が一流選手の高地トレーニング拠点である西部イテン(Iten)の自宅で見つかり、警察は深夜の追跡劇の末、沿岸部の都市モンバサ(Mombasa)で40歳前後とされるロティッチ容疑者を翌14日に逮捕した。

 その後、裁判所の命令で精神鑑定を受けたロティッチ容疑者は、この日の前日に裁判を受ける能力があると判断され、エルドレット(Eldoret)の高等裁判所に出廷した。

 警察が作成した事件記録によると、ロティッチ容疑者は遺体が発見される前日の10月12日にティロップ選手を殺害した疑いが持たれている。裁判所は12月1日に保釈請求を受理するかを判断する。

 急成長中だったティロップ選手は、世界陸上(World Athletics Championships)の女子1万メートルで二つの銅メダルを獲得した実績を持ち、この夏の東京五輪では5000メートルで4位に入った。2015年にはクロスカントリー世界選手権(2015 IAAF World Cross Country Championships)のシニア女子で優勝している。(c)AFP