【11月8日 AFP】21F1第18戦メキシコシティGP(Mexico City Grand Prix 2021)は7日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が完勝を収め、今季残り4レースとなる中、総合優勝を争うメルセデスAMG(Mercedes AMG)の王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)との差を19ポイントにまで広げた。

 一方、フェルスタッペンのチームメートであるセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)の終盤の追い上げをなんとか抑え込み、2位に踏みとどまったハミルトンは「今週末の彼ら(レッドブル勢)のマシンは圧倒的に優れている。それに対してできることは何もなかった」と振り返った。

 最初のコーナーでリードを奪い、最終的にハミルトンに16.555秒差をつけたフェルスタッペンは「先はまだ長い」と語った上で、「もちろん見通しは良いが、状況はあっという間に変わり得る」と続けた。

 アルファタウリ(AlphaTauri)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)は4位となり、フェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)とカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)がそれぞれ5位と6位に入った。

 チームメートであるバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)がポールポジションを獲得した6日の予選で、ハミルトンはメルセデス勢がフロントローを独占したことに驚いていた。

 しかしメルセデス勢は、わずか数秒の間にこの日のほぼ全てのアクシデントが発生した最初のコーナーでリードを手放すことになった。

 好スタートを切ったボッタスとハミルトンは並んでターン1に向かっていたが、フェルスタッペンがボッタスの外側に回り込んだ。3台のマシンは横一線でコーナーに差し掛かったが、フェルスタッペンが1番手に躍り出た。

 メキシコシティGPでの自身3勝目を挙げたフェルスタッペンは「良い形でのスリーワイドだった。できるだけブレーキングを遅らせようとするのが重要だった」と述べた。

「コース上にとどまって、3番手からトップに躍り出たが、簡潔に言えばそのおかげで僕のレースになった。とにかく自分自身に集中できたからね。マシンにも信じられないようなスピードがあった」

 ハミルトンがフェルスタッペンを追う中、4列目から追い上げていたマクラーレン(McLaren)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)と接触したボッタスはスピンを強いられた。

 この接触は後方集団にも影響を与え、アルファタウリの角田裕毅(Yuki Tsunoda)とハース(Haas F1 Team)のミック・シューマッハ(Mick Schumacher)はリタイアとなった。(c)AFP