【11月6日 AFP】在エチオピア米大使館は5日、反政府勢力が首都アディスアベバに進軍しているとの懸念を受け、現地に滞在する米国民に対し「できるだけ早く」国外に退避するよう勧告した。エチオピアでは同日、九つの反政府勢力が連合を表明した。

 反政府勢力が進軍する中、アビー・アハメド(Abiy Ahmed)政権は非常事態を宣言し、「存亡を懸けた戦い」を続けると表明。紛争激化の懸念が高まっている。

 米大使館は「エチオピアの治安環境は極めて流動的だ」とし、同国に滞在する自国民に対し「できるだけ早く出国」するよう勧告した。

 オロモ解放軍(OLA)やティグレ人民解放戦線(TPLF)をはじめとする9組織はこれに先立ち、新たな反政府連合の結成を発表していた。

 TPLFは3日、同組織の部隊が首都の北東325キロに位置するアムハラ(Amhara)州ケミッシー(Kemissie)に到達し、OLAと「共同作戦」を展開していると発表。OLAは、アディスアベバが数週間以内に陥落する可能性があるとの見解を示している。

 TPLFとOLAはいずれも知名度が高く、5月には政府からテロ組織に指定されていた。だが、治安問題に詳しい外交官が匿名を条件にAFPに語ったところによると、他の7グループは存在がよく知られていないという。エチオピア政府は、反政府連合の結成は「話題性狙い」だと一蹴した。(c)AFP