【11月2日 AFP】(更新、写真・地図追加)アフガニスタンの首都カブールにある軍病院が2日、襲撃を受け、保健当局者によると、少なくとも19人が死亡、50人が負傷した。

 襲撃を受けたのは、サルダル・モハマド・ダウド・カーン(Sardar Mohammad Daud Khan)病院。同国の政権を握るイスラム主義組織タリバン(Taliban)の報道担当者によると、バイクに乗った自爆犯が病院の入り口で爆弾を起爆させた後、武装集団が病院構内に入り、銃撃に及んだ。襲撃犯は全員死亡したという。

 報道担当者はこれに先立ち、病院周辺で2度の爆発があったと述べていた。現地のAFPスタッフも、最初の爆発から30分後に2度目の爆発音を聞いた。

 匿名でAFPの取材に応じた保健省職員は、「19人の遺体と約50人の負傷者がカブール市内の病院に搬送された」と説明。襲撃の現場となった病院に勤める医師はAFPに対し、「私は病院の中にいた。大きな爆発音が第1検問所の方から聞こえた。安全な部屋に避難するよう言われた。発砲音も聞こえた」と語った。

 米国の支援を受けたアフガン政府との20年に及んだ対立に終止符を打ち、タリバンが8月に実権を掌握して以来、襲撃事件が続いている。タリバンは国内の安定化を目指しているが、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のアフガン分派による攻撃が相次ぎ、多数の死者が出ている。

 2日の襲撃については、現時点で犯行声明は出ていない。(c)AFP