【10月25日 AFP】アフガニスタンで実権を掌握したイスラム主義組織「タリバン(Taliban)」は24日、飢餓対策として労働の対価に小麦を支給する計画を発表した。

 タリバンの報道担当者ザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)氏は首都カブール南部で記者会見し、計画は主要都市で展開する予定で、カブールだけでも男性4万人の雇用につながると説明した。

 ムジャヒド氏は「失業との闘いにおける重要な一歩となる」とし、労働者は与えられた仕事に励まなければならないと述べた。

 アフガンはタリバンの実権掌握以前から貧困や干ばつ、電力不足、経済低迷に直面していた。現在、厳しい冬を迎えようとしている。

 計画の対象は、冬に飢餓に直面する恐れが最も大きい失業者で、金銭は支払われない。実施期間は2か月間。

 カブールでは小麦1万1600トン、ヘラート(Herat)やジャララバード(Jalalabad)、カンダハル(Kandahar)、マザリシャリフ(Mazar-i-Sharif)、プリフムリー(Pol-i-Khomri)などで合わせて約5万5000トンが支給される。

 カブールでの労働は、干ばつ対策の流雪溝や貯水池の敷設工事といったものになる。(c)AFP