【11月2日 AFP】米IT大手グーグル(Google)とインドの財閥リライアンスインダストリーズ(Reliance Industries)は1日、インド国内向け低価格スマートフォンの先行予約を開始した。世界で最も手頃な価格をうたうエントリーモデルにより、急成長する低価格スマートフォン市場に参入する。

 インド一の富豪、ムケシュ・アンバニ(Mukesh Ambani)氏が率いるリライアンスは昨年7月、中国・韓国メーカーに対抗するためグーグルと提携し、4G(第4世代移動通信システム)対応スマートフォンを開発すると発表していた。

「ジオフォン・ネクスト(JioPhone Next)」はインドの10言語に対応し、価格は6400ルピー(約1万円)。1999ルピー(約3000円)で購入し、残りを分割払いにすることもできる。

 アンバニ氏は、ジオフォン・ネクストは画期的なデバイスで、一般市民のデジタル化を一段階引き上げるものだとしている。

 しかし、インドの金融サービス企業エムケイ・グローバル・ファイナンシャル・サービシズ(Emkay Global Financial Services)のアナリスト、ナバル・セス(Naval Seth)氏とソナリ・シャー(Sonali Shah)氏は価格について、「今のところ一般市民に利益をもたらすもの」ではないと指摘した。

 リライアンスの通信会社ジオ(Jio)はインド最大の携帯電話サービス事業者で、加入者は3億9830万人。2016年の設立時には無料通話と超格安データ通信サービスで市場に衝撃を与えた。

 ジオフォン・ネクストの発売は、今週後半に予定されているヒンズー教の光の祭典「ディワリ(Diwali)」に合わせたもの。ディワリは1年で最も重要な大型商戦シーズンとなっている。(c)AFP