【11月1日 AFP】英金融大手バークレイズ(Barclays)は1日、ジェス・ステイリー(Jes Staley)最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。英当局は、未成年への性的虐待などの罪で起訴され勾留中に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告とステイリー氏との過去の関係を調査しており、同氏はその結果について異議を申し立てる意向だという。

 バークレイズは、英当局が実施した調査の暫定結果について、ステイリー氏と同社が10月29日夜に通知を受けたと明らかにした。

 その上で、この暫定結果では「エプスタイン被告が起訴された犯罪について、ステイリー氏が目撃した、あるいは知っていたと確認されたことはない」と強調した。

 同社によると、後任にはグローバルマーケッツ部門責任者のC・S・ベンカタクリシュナン(C.S. Venkatakrishnan)氏が就任。

 また、ステイリー氏には12か月分の離職手当を受け取る資格があり、現金と株式で計240万ポンド(約3億7400万円)の報酬が支払われ、その他の手当も支給されるとしている。

 ステイリー氏はかつて、エプスタイン被告と最後に会ったのは2015年だと話していた。これはバークレイズCEOに就任する前で、エプスタイン被告が性犯罪で有罪判決を受けてから7年後だった。

 ステイリー氏は昨年、「現在分かっていることを考えれば、被告といかなる関係を持ったことも深く後悔している」と述べていた。

 2000年からエプスタイン被告と「ビジネス関係」にあったとされるステイリー氏は当時、米金融大手JPモルガン(JPMorgan)のプライベートバンクのトップを務めており、エプスタイン被告は顧客の一人だった。(c)AFP/Ben PERRY