【10月28日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は28日、オーストラリアのスコット・モリソン(Scott Morrison)首相と電話会談を行った。仏エリゼ宮(Elysee Palace、大統領府)が発表した。豪州がフランスとの潜水艦購入契約を破棄し、外交問題に発展して以来、両首脳による初の協議となった。

 仏大統領府は声明で、米国の原子力潜水艦を購入するために仏製の通常動力型潜水艦の契約を破棄すると豪州政府が決定したことについて「両国の信頼関係を壊した」と、マクロン大統領が強調したことを明らかにした。

 その上で「次は豪州政府が具体的な行動を示し、両国関係の基盤について再定義するとともに、インド太平洋地域における共同行動を追求しようとする意思を体現できるかどうかが問われる」としている。

 豪州政府が先月、契約破棄を発表した際、米英と新たな安保同盟を協議しているという事前通告がなかったとして、フランスは激しい怒りを示していた。

 仏政府はまた、金銭的補償にも言及。大統領府は「今回の決定の影響を受けたフランス企業と、豪州企業を含む下請け企業の状況を注視していく」としている。(c)AFP