【10月20日 AFP】ロシアで20日、アフガニスタンに関する多国間協議が開かれた。主導したロシアは、イスラム主義組織タリバン(Taliban)が情勢の安定化に努めていると評価した一方で、「テロリスト」集団が地域全体の安定を脅かしていると懸念を示した。

 ロシアは、中央アジアにおける影響力を誇示し、長く不安定なアフガンに集結しているとされるイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員に対する行動の強化を望んでいる。

 今回の協議には、中国やパキスタンを含む10か国に加え、タリバンの代表団も出席。8月中旬の権力掌握以降に参加したものとしては、最大級の国際会議となった。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は会議で「新政権が樹立された」と述べ、「(タリバンは)軍事・政治的状況の安定化と、国家機構の整備に尽力していると認識している」と発言した。

 その一方でラブロフ氏は、ISやアルカイダ(al-Qaeda)を含む「多数のテロリスト集団」がアフガンの治安の隙を突き、注目を集めようとしていると指摘した。

 また同氏は、米国が協議に欠席したことに遺憾の意を表した。国際社会に対しては、人道危機とさらなる難民流出を防ぐため、協力してアフガニスタンに「有効な」支援を行うよう呼び掛けた。(c)AFP