【10月14日 AFP】中国で暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(Bitcoin)のマイニング(採掘)が禁止されたことで、米国が中国を抜いて世界最大のビットコイン採掘国となったことが13日、英ケンブリッジ大学(Cambridge University)の分析結果により明らかになった。

 米国での処理量は8月末までの4か月間で2倍以上になり、世界全体に占める割合は35.4%へと増加した。同大オルタナティブ金融センター(CCAF)のミシェル・ラウクス(Michel Rauchs)氏によれば、2位のカザフスタンも同期間中に処理量が2倍以上増加し、世界シェアは18.1%に上昇。3位はロシアの11%となっている。

 仮想通貨と資金洗浄(マネーロンダリング)との強い関連をかねて指摘してきた中国当局は6月、ビットコインの採掘を禁止した。

 ビットコインの採掘には複雑な計算ができる高性能コンピューターが必要なため、大量の電力が消費される。ケンブリッジ大学がまとめたビットコイン電力消費指数(CBECI)によると、ビットコイン採掘には全世界の電力生産量の0.45%が使われており、これはフィリピンの電力生産量に相当する。

 ラウクス氏は、世界のビットコイン採掘量は6月には38%低下したが、7~8月には20%回復したと説明。中国の採掘機器の一部が国外に持ち出され、海外で稼働しているとの見解を示した。(c)AFP