【9月24日 AFP】中国人民銀行(People's Bank of China、中央銀行)は24日、暗号資産(仮想通貨)が関わる金融取引は違法であり、全面的に禁止すると発表した。中国政府はこれまでにも、暗号資産をめぐる取り締まりを行ってきたが、一層の規制強化となる。

 人民銀行はインターネットに声明を出し、「仮想通貨に関連する事業活動は違法な金融活動」であり、違反者には「法にのっとり、刑事責任を追及していく」と表明した。

 同行は、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨の取引が近年「広く普及し、経済や金融の秩序を乱し、資金洗浄(マネーロンダリング)や違法な資金調達、詐欺、マルチ商法、その他の違法な犯罪行為の温床となっている」と指摘。

 これにより「市民の資産の安全性が深刻に脅かされている」と警鐘を鳴らした。

 中国では2019年以降、暗号資産の発行や売買は違法とされてきたが、政府は今年に入り各銀行に対し、関連取引を差し止めるよう警告し、同国にかつて存在したビットコイン採掘(マイニング)業者の大規模ネットワークの大部分は廃業した。

 今回の発表は、中国は暗号資産を受け入れないとする姿勢を示す、これまでで最も強いメッセージとなった。(c)AFP