【10月13日 AFP】2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)アジア最終予選は12日、各地で第4節の試合が行われ、グループBの日本はオーストラリアを2-1で下し、本大会出場の望みをつないだ。批判を受けている森保一(Hajime Moriyasu)監督は、選手たちにこの劇的勝利を次につなげることを求めている。

 開幕からの3試合で2敗を喫した日本はホームでの決戦に臨んだが、1-1で迎えた86分にオーストラリアのアジズ・ベヒッチ(Aziz Behich)がオウンゴールを献上し、貴重な勝ち点3を手にした。

 日本は8分、南野拓実(Takumi Minamino)がクロスを送るとベヒッチがこれに触れられず、ボールを受け取った田中碧(Ao Tanaka)が相手GKマシュー・ライアン(Mathew Ryan)から先制ゴールを奪った。

 後半、オーストラリアの反撃に遭った日本は、守田英正(Hidemasa Morita)がアイディン・フルスティッチ(Ajdin Hrustic)を倒した際はPKを覚悟した。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)判定の結果、ペナルティーエリアすぐ外からのFKに判定は変わったが、フルスティッチに直接ゴールを許した。

 しかし86分、浅野拓磨(Takuma Asano)のシュートがポストに直撃すると、これがベヒッチに当たってゴールラインを割った。

 上位2チームに与えられる自動出場権をめぐる争いで、日本はいまだオーストラリアとサウジアラビアを追う展開となっているが、森保監督は、この勝利は選手たちに新たな信念を与え得ると語った。

 森保監督は「最後まで勝利を諦めず、自分たちが絶対にW杯に出るんだという気持ちを強く持って試合を戦い抜いてくれた」とコメントした。

「素晴らしい勝利となりましたが、これからまだまだ厳しい戦いが続く。きょうの勝利をまた次の試合の勝利につなげられるように、力を合わせて戦っていきたい」

 この試合で勝利を逃せば解任されるかもしれないと国内メディアから推測されていた森保監督は試合後、ゴール裏まで行ってファンを称賛することを忘れなかった。

 このシーンについて指揮官は「まずは試合の応援をありがとうございましたということを、サポーターの皆さんに叫ばせていただきました。選手を勇気づけてくれた」と述べた。

「試合も厳しい戦いでしたが、最後の最後まで選手が勇気を持って踏ん張って戦えたのはサポーターの皆さんの後押しがあってこそだと思った」 (c)AFP