【10月13日 CNS】中国では4月以降、多くの芸能人が次々と個人事務所を閉鎖している。6月の1か月だけでも閉鎖された事務所は100社を超え、毎日3社以上が消えた計算となっている。映画・テレビ業界の法律専門家によると、芸能人が個人事務所を設立するのは、芸能活動を円滑に進める目的と同時に「課税回避」の狙いがあるという。

 人気女優の鄭爽(Zheng Shuang)氏は4月に上海市税務局の査察を受け、8月27日に脱税などで2億9900万元(約52億1020万円)の罰金を命じられた。国家税務総局は「今後も映画・テレビ業界の悪質な脱税を厳しく調査する」と表明。共産党中央宣伝部も文化・娯楽分野における徹底した脱税の調査と厳格な処罰を求めた。こうした流れを受け、エンターテインメント業界では有名芸能人が次々と個人事務所の登記を抹消。鄭爽氏も査察を受けている間に4つの事務所を閉鎖していたが、中国企業データバンク「天眼査(Tianyancha)」によると、8月31日までに660社以上の芸能人の関連会社が抹消された。

 関係者によると、芸能活動の収入は「個人事務所の収入」なら税率は5〜35%にとどまる一方、「個人所得」だと税率は最大45%になる。法人所得税は収入から経費を差し引いた「純利益」が課税対象となり、個人所得税は「収入」そのものが課税対象となる。

 近年では、事務所閉鎖の波はこれで2回目となる。2018年に人気女優の范氷氷(Fan Bingbing)氏が「表の報酬」と「裏の報酬」を分けた「陰陽契約(二重契約)」が発覚して脱税を追及された際、多くの事務所が登記を抹消していた。(c)CNS-成都商報/JCM/AFPBB News