【10月11日 AFP】チリの首都サンティアゴで10日、先住民マプチェ(Mapuche)による自治を求めるデモの参加者と警察が衝突し、1人が死亡、警官17人が負傷した。

 ポンチョと伝統的な髪飾りを身に着けたマプチェの人々ら約1000人が同市の中心部を行進。警察が放水や催涙ガスで解散させようと試みたが、デモ隊は棒や石で抵抗した。現場にいたAFPカメラマンによると、衝突は約40分続いた。

 チリ警察によると、1人が死亡、警官17人が負傷し、デモ参加者10人が逮捕された。関係者によれば、死亡したのはオンブズマン事務所の女性弁護士で、負傷が原因だった。

 マプチェは国内最大の先住民族で、数百年前には支配は広範囲に及んでいた。かつてはスペイン人入植者と戦い、19世紀のチリ独立以降は国軍と対立した。チリ政府は長年、マプチェを差別しているとの批判を受けている。

 人口1700万人のチリで、マプチェの人口は70万人にまで減少している。(c)AFP