【10月8日 AFP】米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は7日、米国の特殊作戦部隊や海兵隊が、1年以上にわたって台湾軍を秘密裏に訓練していると報じた。中国の反発を招く可能性がある。

 同紙が匿名の関係者の話として伝えたところによると、中国が米国と同盟関係にある台湾に対する威嚇を強める中、二十数人の米軍人が「少なくとも1年間」にわたり台湾の地上および海上部隊を訓練してきた。

 この報道について、台湾国防部(国防省)はコメントを控えた。米国防総省のジョン・サプル(John Supple)報道官は肯定も否定もせず、米国は台湾の防衛上の必要性に基づいて台湾軍を支援していると述べた。

 台湾メディアは昨年11月、台湾海軍司令部からの情報として、米軍が台湾の海兵隊や特殊部隊に小型艦艇や水陸両用作戦の訓練を行うために台湾入りしたと報道。WSJによる今回の報道は、この内容を裏付けるものとみられる。当時、米国と台湾の政府関係者は台湾メディアの報道を否定し、米台が行っているのは双方間の軍事交流・協力だと強調していた。

 中国は、台湾を自国の領土とみなし、台湾の武力統一も辞さない構えを見せている。米国は台湾に防衛用のミサイルや戦闘機などの武器を供給しているが、有事に台湾を防衛するか明言を避け続けている。(c)AFP