【10月9日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

2050年に50億人が水の確保困難に 世界気象機関

 世界気象機関(WMO)は5日、2050年に世界で50億人以上の水の確保が困難になる恐れがあるとの予測を発表し、今月末から開催される国連(UN)気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で対策を講じるよう各国首脳に求めた。

 WMOの最新報告によると、2018年にはすでに36億人が1年に少なくとも1か月間、水を十分に確保できない状態にあった。

アフガニスタンのカブールで給水車で配給された飲料水を運ぶ少年(2021年10月1日撮影)。(c)Hoshang Hashimi / AFP

ルイ・ヴィトンのショーに環境活動家乱入 環境負荷低減訴え

 フランスで開催されたパリ・ファッションウィーク(Paris Fashion Week)で5日に行われたルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)のショーに、気候変動の危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」の活動家が乱入し、ファッション業界による環境負荷を低減するよう訴えた。

 AFPのフォトグラファーによると、活動家の一人は、ルーブル美術館(Louvre Museum)で行われていたショーのさなかにキャットウオークに立ち入り、「過剰消費=絶滅」と書かれた幕を掲げた後、警備員に退出させられた。

仏パリ・ファッションウィークのルイ・ヴィトンのショーに乱入した環境保護運動「絶滅への反逆」の活動家(中央)を取り押さえる警備員(2021年10月5日撮影)。(c)Christophe ARCHAMBAULT / AFP

カトリック教会の性的虐待被害者、70年間で21.6万人 仏調査報告

 フランスのカトリック教会内での児童性的虐待問題を調査してきた独立委員会は5日、報告書を公開し、1950〜2020年の被害者は約21万6000人に上ると発表した。

 すさまじい数の虐待が「沈黙のベール」で何十年も隠蔽(いんぺい)されてきたと、委員会は述べている。

 カトリック系学校の教師ら、教会関係の非聖職者から虐待を受けた人を含めると、被害者数は33万人に膨れ上がる。被害者の「大部分」は思春期前の少年で、その社会的背景はさまざまだったという。

フランス・パリで開かれた、カトリック教会内での児童性的虐待問題の調査報告書の発表会見場に積まれた報告書(2021年10月5日撮影)。(c)THOMAS COEX / various sources / AFP

米カリフォルニア州沖で原油流出 生態系に影響

 米カリフォルニア州ハンティントンビーチ(Huntington Beach)市当局は3日、沖合に大量の原油が流出したと発表した。「生態系にかなりの影響」が出ており、回収作業が進められている。

 市当局の発表によると、3日までに約48万リットルが流出。油膜がハンティントンビーチとニューポートビーチ(Newport Beach)沿岸に推定10キロにわたって広がっている。

 流出原因は現時点では不明。フォーリー氏によると、沖合の石油プラットフォームにつながるパイプラインの破損が原因とみられており、調査が開始された。

米カリフォルニア州ニューポートビーチ沿岸に到達した油を回収する作業員(2021年10月3日撮影)。(c)DAVID MCNEW / AFP

アフガニスタンで子ども餓死 中部で少なくとも17人

 アフガニスタンで子どもたちが餓死していると、地方当局や国際機関が2日、明らかにした。

 最も状況が深刻な州の一つが、中部ゴール(Ghor)州だ。ムハンマド・アフマディ(Mohammad Ahmadi)州保健局長は、栄養失調で入院できた子どもの中でさえ、この半年間で少なくとも17人が死亡したとAFPに語った。

 飢餓の影響で治療を受けている人は約300人に上る。また、アフマディ氏によると、アフガニスタン中部では子ども数百人が飢餓の危機に直面している。

アフガニスタン南部カンダハルの病院で治療を受ける子ども(2021年9月27日撮影)。(c)BULENT KILIC / AFP

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