内部告発者、フェイスブックの規制訴え 米議会で証言
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【10月6日 AFP】交流サイト(SNS)最大手、米フェイスブック(Facebook)の内部告発者が5日、米議会の公聴会で証言し、同社は社会の分断を助長し、子どもたちに害を及ぼしており、早急に規制を課される必要があると訴えた。公聴会を開いた議員は、議会が長らく先延ばししていた対策を講じると約束した。
フェイスブック元社員のフランシス・ハウゲン(Frances Haugen)氏は、大量の内部調査資料を当局や米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に提供。これにより、フェイスブックは過去最大級の危機に直面している。
ハウゲン氏は上院商業科学運輸委員会の小委員会が開いた公聴会で、「フェイスブックの製品は、子どもたちに害を与え、分断を助長し、私たちの民主主義を弱体化させている」とし、「議会の行動が必要。皆さんの協力がなければ、この危機を解決することはできない」と要請。
多くの人々の日常生活に浸透しているサービスが持つ力の危険性を指摘し、「同社は極めて重要な情報を、一般市民や米政府、そして世界中の政府から意図的に隠している」と証言した。
エド・マーキー(Ed Markey)上院議員は、「議会は行動を起こす」と宣言。同社のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)に向け、「あなたの会社が私たちの子どもや家族、そして民主主義を害することをこれ以上許すわけにはいかない」と警告した。
フェイスブックは5日、ハウゲン氏の告発に強く反論。同社の広報担当者アンディー・ストーン(Andy Stone)氏はツイッター(Twitter)への投稿で、ハウゲン氏は「子どもの安全やインスタグラム(Instagram)に取り組んだり、こうした問題を調査したりしたわけではない」とし、同氏はフェイスブック在籍中に今回の問題に直接関わっていなかったと主張した。(c)AFP