【10月3日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)は2日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で行う水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)」の無人探査機が撮影した初の水星の画像を受信したと発表した。

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 探査機は約3年前、ロケット「アリアン5(Ariane 5)」で打ち上げられた。

 ESAによると、探査機に搭載されたカメラで白黒画像を撮影。水星最接近時の距離は199キロだったが撮影に適した条件でなかったため、約1000キロの距離から撮影された。

 画像には水星の北半球の一部が捉えられており、大きなクレーターや数十億年前に溶岩で覆われた場所なども確認できた。

 ベピコロンボの探査機運用責任者、エルザ・モンタニョン(Elsa Montagnon)氏は「フライバイ(接近飛行)は探査機の観点からは完璧だった。ついに目的の惑星を見ることができたのは信じられないほど素晴らしい」と述べた。

 ESAによると、ベピコロンボは太陽に最も近い惑星である水星の「起源と進化についての理解を深める」ことを目的に、内部や表層の形成過程、磁場、磁気圏を包括的に調査する。

 探査機は今後、金星や地球を通過する複雑な経路をたどり、5回の水星フライバイを実施する予定。(c)AFP