【9月28日 AFP】来年開催される北京冬季五輪のアイスホッケー男子に開催国として出場予定の中国代表チームが、「競技基準の欠如」を理由に大会から除外される可能性が浮上した。

 国際アイスホッケー連盟(IIHF)の新会長に就任したリュク・タルディフ(Luc Tardif)氏は27日、「この疑問が生じているのは女子ではなく男子チーム」とAFPに明かした。

「IIHFの役員が監督することになる中国チームの試合が行われる予定で、その後決定が下される」

「チームが0-15で敗れる姿を目にするのは、中国にとってもアイスホッケー界にとっても、誰にとっても良くない」

 25日に新会長に就任したばかりのタルディフ氏によれば、決断は10月の「月末」までに下されるという。

 開催国であるため、自動的に北京冬季五輪の出場権を獲得した中国だが、世界ランキングでは32位に沈んでおり、2019年から試合を行っていない。

 中国はカナダや米国、ドイツと同じグループAに入ったが、いずれの試合でも大敗する可能性が高い。

 タルディフ氏は「中国の出場が不可能になった場合はプランBが必要になるが、『ランキング』によってノルウェーになるだろう」と続けた。

 8月末に行われた最終予選に出場し、本大会行きを逃したチームの中で、ノルウェーは世界ランキングが最も高いチーム(11位)となっている。

■NHL選手の五輪派遣は「順調」

 タルディフ氏はまた、コナー・マクダビッド(Connor McDavid)やアレクサンダー・オベチキン(Alexander Ovechkin)といったスター選手を含む北米アイスホッケーリーグ(NHL)の選手を五輪に派遣する案は「順調に進んでいる」と語った。

「NHLから基本合意を得ている」と述べたタルディフ氏は「これからNHLの選手協会や他の利害関係者との間で話をまとめなければならない」と付け加えた。

「細部が肝心だ。望みは共有されており、全員がそれを希望している」

 NHL側は9月初め、選手が五輪に出場できるようにするため、来年2月3日から22日までレギュラーシーズンを中断することで合意したと明らかにしていた。(c)AFP