【9月24日 CGTN Japanese】最新の統計によれば、チベットに生息するチベットカモシカの数が30万頭を突破したとのことです。

 チベットカモシカは標高3700~5500メートルの高山草原、草地、高山寒冷荒れ草地に生息しています。摂食行動は朝と晩で、走ることが得意です。1万頭を超える大群を形成することがあり、夏になれば雌は決まったルートで北へ移動します。また、年間を通じて氷点下になる環境で暮らすため、全身は短く柔らかい体毛で密に覆われています。

 生息地のチャンタン高原(羌塘草原)はチベット自治区の3分の2の面積を占めており、平均標高が4500メートル以上の、チベット最大の純粋な天然草原です。チャンタン高原は岩石砂漠、草原、湖、山川といった多様な地形や、美しく魅力的な景色に恵まれる野生動植物の楽園です。

 陝西省動物研究所、チベット林業草原局、西北工業大学などの研究保護チームは2013年から、チベットカモシカをはじめとする野生動物およびその生息環境について科学調査を進めてきました。2021年には新たに発見した群れについて、移動行動の有無や分布地域の調査を始めました。

 国家林業草原局は8月、1980年代から90年代にかけては7万頭未満だったチベットカモシカの個体数は、過去数年間の生態保護や密猟対策の強化に伴い、現在は約30万頭にまで増加したと発表しました。チベットカモシカの保護レベルも絶滅危惧種から1段階緩和された準絶滅危惧種に変更されました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News