【9月24日 CNS】破格の月給で秘書として雇うというウソの求人広告を出し、応募した女性に整形手術をさせて費用をだましとる詐欺グループが中国で逮捕され、裁判でその手口が明らかにされた。

 逮捕、起訴されたのは許被告と王被告。9月1日の北京市朝陽(Chaoyang)裁判所の公判によると、2人は2019年4~10月、「高給で秘書を募集」などの求人広告をウェブサイトに掲載。2019年7月、秘書に応募した22歳の娜娜(Nana)さんに被告の1人が「社長」として面談し、「クライアントの個人秘書を務めてもらいたい。月給は8万元(約135万円)」とうその話を持ちかけた。もう1人の被告がクライアント関係者になりすまし、「採用の条件として整形をしてほしい。手術代はローン払いで、クライアントが負担する。給料以外にアパート代や生活費も負担する」とだました。

 美容クリニックを紹介された娜娜さんは目頭と目尻切開、二重まぶたの切開、隆鼻術、小顔術などを受け、費用は総額10万元(約170万円)だった。手術後、娜娜さんは自称社長らと連絡が取れなくなり、詐欺と気づいて警察に通報した。それまでに2万元(約34万円)強のローンを返済させられていた。

 2人は2020年9月18日に北京市公安局朝陽分署に詐欺容疑で逮捕された。2人は北京市内の美容クリニックの経営者を協力者に仕立て、同じ手口で19~33歳の女性9人から計40万元(約676万円)の整形手術代をだまし取っていた。2人は起訴内容を認め、「すぐ高給を手に入れたいと考える女性を狙った」と供述している。(c)CNS-北京青年報/JCM/AFPBB News